切らない多汗症治療として高い人気を集めているのが「ミラドライ」という治療方法です。これまで多汗症を根本的に解決するためには、手術で汗腺や交感神経を取り除くしか方法がありませんでした。
しかしミラドライは、皮膚を切ることなく多汗症の治療ができるのです。それも塩化アルミニウム液やイオントフォレーシスのように一時的に汗を抑えるのではなく、長期間にわたる効果が期待できます。
ここではミラドライの仕組みや効果、メリットやデメリットなどについて詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
Contents
多汗症とは?どんな疾患なの?
多汗症とは、異常なほど大量の汗をかいてしまう疾患です。人によって汗が出る部位は異なります。汗が出る部位によっていくつか名前がついているのも特徴です。
たとえばワキ汗なら腋窩多汗症(えきかたかんしょう)、顔や頭なら頭部顔面多汗症、手のひらなら手掌多汗症(しゅしょうたかんしょう)、足の裏なら足底多汗症と呼ばれます。
腋窩多汗症←ミラドライが有効!
ワキだけびっしょりと汗をかいてしまう疾患です。誰でもワキ汗はかきますが、多汗症の方だと常に服が湿っているといってもいいほどの汗をかきます。
そのため汗ジミが目立つ服を着ることができず、「好きな服を着られない」と悩んでいる方も多いものです。
頭部顔面多汗症
頭や顔から大量の汗をかきます。頭の多汗症は、まるでシャワーを浴びた後のようになることもあり、精神的苦痛もとても大きいでしょう。
顔の場合もダラダラと滴るほど汗をかきます。どちらも汗を隠すことが難しいため、学校や仕事に大きな影響が出てしまいます。
手掌多汗症
紙がふやける、人に触れられないなど、手のひらの多汗症も生活に大きく影響します。手掌多汗症はレベル1~3まで分類されており、レベル3になると手のひらから滴るほどの汗をかきます。
足底多汗症
足の裏から汗をかくと、裸足で歩いたときに汗が床に残ったり、すべって転んだりとこちらも生活に大きな支障をもたらします。
足や靴のニオイも気になりやすいですね。
切らない多汗症治療「ミラドライ」について
参考:東京プラチナムクリニック
ミラドライは、皮膚を切ることなく多汗症を根本的に治療できる画期的な方法です。では具体的にどのような治療をしていくもので、どれくらいの効果があるのでしょうか。
切らずに手術なみの効果がある
「手術なみ」と言われても、なかなかピンと来ないかもしれません。多汗症の治療には、大きく「症状を抑えるだけのもの」と「汗が出ない状態を作るもの」とがあります。
ミラドライや手術は「汗が出ない状態を作るもの」です。一時的な効果ではなく、長期間にわたって汗をかきにくい状態が続きます。
つまり、ミラドライを受けてしまえば、多汗症という病気からおさらばできるということです。
ミラドライが多汗症を治療できる仕組み
皮膚を切らずに多汗症を根本から解決するというのは、少し不思議な気もします。
ここで一旦、ミラドライがどうやって多汗症を治療するのか確認してみましょう。
参考:東京プラチナムクリニック
ミラドライは、マイクロ波を使って汗腺を焼き、破壊する治療です。ワキにミラドライを当てると、マイクロ波によって皮膚の細胞にある水分が振動します。
水分が振動すると、そこから熱が生まれ、この熱が汗腺を焼くのです。汗腺に直接ダメージを与えるので、塩化アルミニウム液やイオントフォレーシスとは違い、長期間の汗止め効果が期待できます。
ワキガの治療にも用いられる
ワキ汗の量が減るため、もちろん汗のニオイも軽減されます。そのためミラドライは、ワキガの治療にも用いられる方法です。
多汗症とワキガの両方に効果を発揮します。
ミラドライが他の多汗症治療と違うところ
ミラドライの特徴としては、以下のことが挙げられます。
- 汗腺を破壊するから治療効果が半永久的に続く
- 切らないから傷跡が残らない
- 日帰りでの治療が可能
- ダウンタイムが少ない
- 治療の痛みがほとんどない
多汗症に悩む方を見ていると、多くの方がミラドライを実際に受けています。受けてみようか迷っている方も多いです。
ミラドライが薬事承認を取得したことからも、現在もっとも注目されている治療だと言っても過言ではありません。
半永久的な治療効果が期待できるのに、傷跡も残らず痛みも少ない、日帰りで治療できるといった特徴は、他の治療方法ではなかないものです。
ミラドライで多汗症を治療するメリット
長年、ワキの多汗症で悩んでいる方にとって、ミラドライとは「待っていました」と言わんばかりの治療方法です。
まずはメリットを見ていきましょう。
切らないのに多汗症を根本的に治療できる
大事なことなので何度も言いますが、切らずに治療できるのはミラドライの大きなメリットです。
交感神経遮断術のように皮膚を切る治療は、小さいとはいえ傷が必ず残ります。
しかしミラドライは、切らないので傷跡はもちろん残りません。多汗症であることを周りに隠して治療をされる方も少なくないので、傷跡が残らないのは大きなメリットです。
それでいて一時的ではなく半永久的な汗止めの効果が期待できます。
ダウンタイムが短い
ミラドライのダウンタイムは、非常に短いです。術後1~2週間は軽い痛みや、皮膚が引きつれるような感覚はありますが、手術が終わったその日からほぼいつも通りの生活に戻れます。
つまり、こっそり治療しても周りにバレにくいということ。圧迫固定もないので、本当にバレません。
治療自体も1時間程度で終わるので、仕事や学校が休みの日に治療することも可能です。
効果が半永久的
これも大事なので、何度でも言います。ミラドライの治療効果は半永久的です。使っているとき、治療しているときだけ汗が止まる塩化アルミニウム液やイオントフォレーシスとは違います。
ミラドライのマイクロ波によって破壊された汗腺の働きが、時間の経過とともに働きを取り戻すことはありません。必ずとは言い切れませんが、多くの方は1回の治療で十分な効果を得られます。
参考:Clinical Evaluation of a Microwave Device for Treating Axillary Hyperhidrosis
英語なので少し見づらいですが、こちらはミラドライを使って汗がどれくらい減ったかを表したデータです。
赤線のところは、ミラドライで治療してから30日後、3か月後、6か月後、12か月後で平均してどれくらい汗が減ったのかを示しています。
いずれのタイミングも、ミラドライをする前と比べて80%以上の汗が減ったという結果になっています。
代償性発汗がない
代償性発汗とは、ある部位で汗の量が減ると、他の部位で逆に汗が増えてしまう症状のことです。
多汗症の治療には、交感神経遮断術といって、皮膚を切って交感神経を取り除く治療があります。この交感神経遮断術は特に手のひらの多汗症でお悩みの方に用いられる治療方法です。
汗止めの効果がほぼ100%と高いものの、代償性発汗の可能性も大きくあります。
ミラドライには代償性発汗の心配がないので、ワキ汗の量が減ったからといって他の部位で汗が増えることはありません。
ミラドライで多汗症を治療するデメリット
メリットの多いミラドライですが、デメリットも存在します。
ではどのようなデメリットがあるのか、こちらも見てみましょう。
傷跡は残らないけど“ワキの違和感”はしばらく続く
ミラドライは切らない治療なので、ダウンタイムも少なく治療が終わったその日からいつも通りの生活ができます。
(ただしい激しい運動は治療後3日はNG。入浴は翌日から。)
しかしミラドライの前後でまったくワキに変化がないわけではありません。
- 皮膚の腫れ
- 赤み
- 痛み
- 内出血
などがどうしても、しばらくは続いてしまいます。内出血や腫れは2~3日程度でおさまりますが、腫れは1~2週間くらいは続くことが多いです。
痛みはそもそも、そこまで強いものではなく「ちょっと痛みがある」程度のものですが、こちらは1~2週間くらいは続くと言われています。
長くても1か月ほどで、ほぼ元通りの状態になりますが、いくらダウンタイムが短いとはいえまったく違和感がないわけではありません。
再発の可能性がゼロではない
ミラドライで破壊された汗腺の働きは、時間が経っても復活することはありません。しかし実際にミラドライを受けた方の話を聞くと、「再発してしまった」との声もあります。
再発する理由は主に2つあります。
- ミラドライの照射出力が弱すぎた
- ミラドライで破壊されなかった汗腺の働きが元に戻った
痛みや腫れを抑えるために弱い出力で照射されることも時にはあるようです。出力が弱ければ、汗止めの効果ももちろん下がってしまいます。
そして再発の大きな原因となるのが、汗腺の働きが元に戻ることです。実はミラドライをしてもすべての汗腺の働きを100%止めることはできません。一度の照射で破壊できる汗腺は、全体の70%程度です。
しかし治療直後は、残り30%の汗腺の働きも一時的にストップすることが分かっています。つまり治療後すぐは、体感では100%の汗腺が働きを止めたように感じるわけです。
治療から数ヶ月経つと、一時的に活動を止めていた30%分の汗腺が再び働き始めるので、「再発した」と思ってしまうのです。
治療費が高い
ミラドライは、どこのクリニックで受けても1回で35万円前後かかります。決して安い金額ではありません。
一見すると高く感じてしまいます。4~9か月ほどの効果しかないボトックス注射が1回10万円くらいなので、ボトックス注射3回分の料金ですね。
半永久的な効果があると言われても、一度に35万円使うのは抵抗を感じてしまう方もいるでしょう。
多汗症でミラドライを受けるなら「東京プラチナムクリニック」
参考:東京プラチナムクリニック
多汗症の治療自体はさまざまなクリニックで行われていますが、このミラドライはまだ限られたクリニックでしか受けられません。
もしまだどこのクリニックでミラドライを受けるか決めていない方には、「東京プラチナムクリニック」をおすすめします。
ミラドライ認定医師が施術
ミラドライは、施術の腕によって効果が変わってしまうものです。「どこのクリニックなら信頼できる?」というのを明確にするために、ミラドライを開発したMiramar Labs社が、認定制度を作っています。
東京プラチナムクリニックは、この「ミラドライ認定医」を取得した院長が自ら施術してくれることが特徴です。
高出力×広範囲×重ね打ち
「高出力×広範囲×重ね打ち」、これは東京プラチナムクリニックならではの工夫です。決して安くはないミラドライなので、できれば1回で満足のいく効果を感じたいですよね。
東京プラチナムクリニックでは、ミラドライの効果を最大限に実感してもらえるように、高出力での施術をしてくれます。
「高出力だと痛みも強いのでは?」と思うかもしれませんが、痛みが出にくいように麻酔にもしっかり工夫がされています。
皮膚の厚さやワキの面積に応じて、麻酔の濃度や水分量を調節してくれるほか、電動麻酔器と振動麻酔器の2種類を使うことで、できるだけ痛いが出にくいように調整してくれるのです。
施術漏れがないように、なるべく広範囲に照射してくれるのも東京プラチナムクリニックならではの特徴。さらに通常の2倍の回数を照射してくれるので、とても高い効果が期待できるのです。
通常の2倍の回数を照射してくれるということは、実質1回の治療で2回分のミラドライが受けられるようなものですね。
年間300症例の実績あり
照射の仕方や麻酔の打ち方に工夫をしていることもあり、東京プラチナムクリニックでミラドライを受ける方は年間で300症例にも及びます。
週に2回の休診日があることを考えると、クリニックを開けている日はほぼ毎日ミラドライの施術を誰かが受けていることになりますね。
ホームページには、ミラドライを受けた方の治療実績も500例以上掲載されています。
- 今までの悩みが嘘みたい。 施術もすごく丁寧にして頂けたので、東京プラチナムクリニックで受けて本当に良かった。
- 夏はノースリーブが着れると思うと今から楽しみです。
- たまに「汗かいてるかも!!」と思ってワキを触ってみますがサラサラです。
- 脇の汗やニオイに対して気にする必要が無くなり、生活しやすくなった。
- 脇汗を気にしなくなったのでストレスが大幅に減った。
引用:東京プラチナムクリニック
このようなタイトルがずらりと並んでおり、タイトルをクリックするとそれぞれの詳しい体験談を見ることが可能です。
- 治療前の症状や悩み
- 治療後の痛みや腫れ、内出血やしこりなどの経過
- 汗やニオイの変化
- 日常生活の変化
など、実際に東京プラチナムクリニックでミラドライを受けた方の言わば記録表とも言えるリアルな声が大量に掲載されています。
交通費の補助がある
東京プラチナムクリニックは、その名前の通り東京にあるクリニックです。しかし治療実例集を見ていると、福岡県や静岡県、北海道や栃木県など東京都に住んでいない方も多く治療を受けていることがわかります。
その理由は、「交通費の補助として最大2万円の補助が貰える」からです。
公式サイトには
当院では北海道や九州等、遠方からご来院される患者様の交通費のご負担を少しでも減らせるよう、最大2万円までの交通費補助制度を設けております。
引用:東京プラチナムクリニック
と記載されています。
これは嬉しい心遣いですね。施術を受ける当日に使った電車やバス、飛行機や船の料金が対象となるそうです。
ミラドライはこんな多汗症の症状がある方におすすめ
- その場しのぎの治療ではなく、ずっと汗を止められる治療をしたい
- 多汗症を根本的に治したいけど、手術はしたくない
- ワキに傷跡を残したくない
- 周りにバレないように多汗症の治療をしたい
- もうワキ汗で悩みたくない
上記に該当する方は、ぜひミラドライを検討してみてください。
ミラドライを受ければ、もう汗じみが目立たない服を選ぶ必要も、毎日のように塩化アルミニウム液や制汗剤を塗る必要もありません。
ミラドライに関してよくある質問
最後に、ミラドライについてよく耳にする質問にお答えします。
当日の流れを知りたい
施術から1~2日前までにワキの毛を処理しておきます。当日はワキにまずマーキングをしていき、汗が出る範囲を特定。範囲を決めたら麻酔を注射します。
麻酔が効いたのを確認できたら、ミラドライの照射です。麻酔は少しチクッとしますが、施術は麻酔が効いているので痛みはありません。
照射が終わったら冷却をして、マーキングを拭き取り完了です。
料金はいくらくらいかかる?
クリニックによって多少前後しますが、どこもだいたい35万円ほどで受けられます。
再発の可能性はあるの?
一度ミラドライで破壊された汗腺の働きが復活することはありませんが、治療から数ヶ月経つと汗の量が治療直後より増えたように感じることもあります。
これは再発したのではなく、一時的に機能が低下していた汗腺が働きを取り戻すためです。
※詳しくは当記事の「再発の可能性がゼロではない」のところを読んでくださいね。
帰宅後に気をつけること
施術から3日は、痛みや腫れの増悪を防ぐために飲酒をしたり湯船につかったりすることができません。
また施術後1~2週間ほどは、激しい運動を控えましょう。
ワキ汗に悩み続けるくらいならミラドライ
多汗症を根本から治療する方法は他にも交感神経遮断術やビューホットなど、いくつかありますが、いろいろ見た中でもミラドライはとてもメリットが大きく、デメリットが少ない治療方法です。
このままワキ汗に悩み続ける人生を送るよりも、これからの人生を楽しくするために、ぜひミラドライを検討してみてください。