多汗症について調べているときに、「手掌多汗症レベル1」や「レベル2」といった記載がされているのを見たことがありませんか?
「多汗症レベルって何??」
「自分の手汗ってレベルいくつなの?」
と疑問に思った方も多いはずです。実際に私も「レベルいくつなんだろう」と気になりました。
Contents
手掌多汗症のレベルの定義
手掌多汗症のレベルは1~3まであります。いろいろと調べてみたのですが、現段階では誰が多汗症レベルを決めたのかまではわかりませんでした。
しかしどの医療機関でも同じ基準でレベルを分類していることから、広く一般的に使われるものと認識して問題なさそうです。
レベル1から3までは以下のように分類されています。
- レベル1:手が汗で軽く湿っている状態。手のシワに汗がたまっているのがわかる程度。紙の上に手を置いておくと紙がしわしわになったりよれたりする。
- レベル2:手のひらに水滴ができる。遠くから見ても手のひらが湿っているのがわかる程度。ただし汗が滴るほどではない。
- レベル3:手のひらから滴るほどの汗をかく。
どれくらい手汗が出るかによってレベルが決まるんですね。
多汗症は重症度でも分類できる
手掌多汗症に関してはレベル1~3の指標を使ってどの程度の手汗が出るのかを客観的に評価することが多いです。
他にも「重症度」という分類で汗の程度を示す方法もあります。重症度については日本皮膚科学会によって以下のように決められています。
- 発汗は全く気にならず、日常生活に全く支障がない
- 発汗は我慢できるが、日常生活に時々支障がある
- 発汗はほとんど我慢できず、日常生活に頻繁に支障がある
- 発汗は我慢できず、日常生活に常に支障がある
こちらの重症度分類は、Hyperhidrosis disease severity scale(HDSS)とも呼ばれているものです。
③と④に該当する場合は重症と判断されます。重症度分類は手掌多汗症だけでなく頭部顔面多汗症や腋窩多汗症、足底多汗症などすべての多汗症の分類に適応できるのが特徴です。
手掌多汗症のレベル別に実際の写真を見てみよう
話を手掌多汗症のレベルに戻しますね。
手掌多汗症の場合は重症度分類とは別にレベル1、レベル2、レベル3といった表記が一般的です。なんとなくどれくらい汗が出るとどのレベルに該当するかはわかっていただけたかと思います。
ではレベルごとにどれくらいの汗が出るのか、実際に写真も見てみましょう。
手掌多汗症の写真:レベル1
非常にわかりづらくて申し訳ないのですが、私の手のひらです。よく見るとシワ(生命線のあたり)の部分に汗がたまっているのが見えるかと思います。
※他にもっとわかりやすい写真が撮れたら追加します。
手掌多汗症の写真:レベル2
手掌多汗症の写真:レベル3
参考:【画像】手掌多汗症体験談┃費用とその後の経過 | ゲーマー日本語教師
参考:難病「原発性局所多汗症」の認知を広める映像を制作したい!
手掌多汗症はどうやって治す?治療方法は?
レベル1の私でも
「できれば握手したくない」
「紙の上に手を置いておくとしわしわになる」
「iPhoneの指紋認証が反応しない」
と、さまざまな悩みを抱えています。レベル2やレベル3になると、
「機械類がすぐに壊れる」
「ポケットに手をいれると服がビショビショになる」
「タオルがないと生活できない」
と悩まれている方も少なくありません。
費用や効果まで詳しく知りたい方はコチラの記事がおすすめ。
塩化アルミニウム液
もっとも手軽に始められる多汗症の治療だと私は思っています。塩化アルミニウム液を手のひらに毎日塗るだけで、少しずつ汗が改善されていく方法です。
アルミニウムイオンが汗腺を障害することで汗が出なくなると考えられています。市販でも買えるので、「とにかく何か治療を始めたい」方はまず塩化アルミニウムからお試しください。
効果が出るまでに1~2週間かかるので、早めの取り掛かりがおすすめです。
イオントフォレーシス
水道水に電流を流して、そこに手をつけておくことで汗が出にくくなる治療方法です。1週間に1~2回治療します。
早い方だと3~4回目で少し汗の量が減ると言われています。こちらもすぐには効果が出ませんが、続けていくうちに少しずつ手汗が改善していくメジャーな治療です。
医療機関に行かないとイオントフォレーシスはできませんでしたが、今は自宅でもできるように家庭用のものも販売されています。
ボトックス注射
汗は交感神経を介して出ます。ボトックス注射をすると交感神経の働きが鈍くなるので、手汗も止められるのです。
1度注射をすると4~6か月にわたって手汗が落ち着くので、手術はしたくないけど手汗をどうにかしたい方に人気です。
交感神経遮断術
汗を出すのに関わっている交感神経を、手術で取り除いてしまいます。交感神経がなくなるので、高い汗止めの効果が期待できるのが特徴です。
手掌多汗症にいたっては成功率がほぼ100%と言われています。
まとめ
手掌多汗症は症状別にレベル1から3まで分類されています。もう一度、分類を載せておきますね。
- レベル1:手が汗で軽く湿っている状態。手のシワに汗がたまっているのがわかる程度。紙の上に手を置いておくと紙がしわしわになったりよれたりする。
- レベル2:手のひらに水滴ができる。遠くから見ても手のひらが湿っているのがわかる程度。ただし汗が滴るほどではない。
- レベル3:手のひらから滴るほどの汗をかく。
手汗は治療によって抑えることができますので、今すぐ治療を始めてみるのをおすすめします。塩化アルミニウム液やイオントフォレーシスは手軽にできる方法ですが、効果が出るまでに1~2週間かかるからです。