ダーマドライ(Dermadry)は、カナダにある会社が作っている家庭用のイオントフォレーシスです。
カナダの企業ということもあり、ダーマドライを買うと海外から送られてきます。
「海外から送られてくるってことは、説明書も英語じゃないの?」と不安になりませんか?説明書が英語で書かれているという口コミもいくつかあったので、英語が得意じゃない私は正直、使うのをためらっていました。
ところが、実際に商品を開けてみるとご丁寧に日本語の説明書がついているではないですか!
とはいえダーマドライは「機械」です。機械が苦手な方からしたらなんとなく使うのが難しそうなんて心配されている方もいるでしょう。
そこでこの記事では、写真つきでわかりやすく、極力丁寧にダーマドライの使い方を解説します。
Contents
ダーマドライを使う頻度・治療期間

ダーマドライは汗のレベルに応じて使う頻度や期間が異なります。まずはご自分の汗のレベルを確認しましょう。
汗のレベルをチェック
〈手汗・足汗〉
- レベル1…手のひらや足の裏が常に湿っているが滴ってくることはない
- レベル2…肌の表面を見ると水滴ができている
- レベル3…汗が滴ってくる
〈脇汗〉
- レベル1…肌が常に湿っていて汗染みが直径5~10cmくらいできる
- レベル2…肌の表面に水滴ができ、汗染みの直径が10~20cmほどになる
- レベル3…脇汗が滴り落ちてきて、汗染みの直径が20cm以上ある
手掌多汗症のレベルについては以下の記事で写真付きで詳しく解説しているので、こちらをぜひ参考にしてくださいね。

レベルに応じて頻度と治療期間を決めよう
ダーマドライは汗を止めるまでの段階と、汗が止まり始めてからの段階で使う頻度が異なります。
段階1:まずは汗を止める初期
- レベル1…週に3~5回の治療を1~2週間
- レベル2…週に3~5回の治療を2~3週間
- レベル3…週に3~5回の治療を4~6週間
週に何回使うかの頻度はどのレベルも同じですが、どれくらい治療すればいいのか期間が異なります。汗のレベルが高い方ほど治療期間が長くなりますので、レベルに応じた治療設計をしましょう。
段階2:汗の量が減ったら維持期へ
初期段階の治療が終わったら、次は維持期の治療に移ります。維持期とは汗止めの効果が途切れない程度にイオントフォレーシスを行っていく時期のことです。
- レベル1…2~3週間に約1回
- レベル2…1週間に約1回
- レベル3…1週間に約3回まで
なおどのレベルの方もダーマドライの強度は「心地よいと感じるけど痛みを感じない最大の強度」で電流を流してください。
ダーマドライの使い方を写真つきで見ていこう
では実際にダーマドライの使い方をご紹介します。ケースを開けるところからコードをつないで実際に電流を流すところまで、写真つきで載せているので参考にしてみてください。
0:付属品を確認

箱を開けると、このように透明のプラスチックケースにいろいろと道具が入っています。

中身に入っているものはこんな感じです。
- コントローラー
- 手足用の電極 2枚
- タオル 2枚
- ケーブル 2本
- 脇用の電極 2枚
- ACアダプタ
- 脇用のポケット(青いやつ)
- 説明書
1:トレイを準備する

付属品が入っていたこちらのプラスチックケースが水を入れるトレイになります。

ケースをパカっと開いて矢印の方向にひっぱると左右にわかれます。

左右にわかれたらトレイの準備は完了です。
2:電極やタオルをセット

ケースの上にそれぞれ電極を置きます。赤丸で囲っている突起の部分が内側に来るように置きましょう。

付属のタオルを電極の上にしきます。これで電極やタオルのセットは完了です。
3:ケーブルを接続する

まずはコントローラー(左)とケーブル(右)を接続していきましょう。

ケーブルは両端でやや形が異なります。コントローラーに差し込むのは上の写真にあるように、先端がとがっておらず白い色のほうです。
逆でも接続できるのですが、そうすると電極につなぐときにケーブルが入らなくなるので、必ず先端が白いほうをここでは差し込んでください。

写真にあるように、完全に奥までは差し込めませんがこれでOKです。

ケーブルの反対側を電極板の突起に差し込みます。けっこう固いので思いっきり力をいれないと入らないかもしれません。

脇に使う方は、脇用の電極にケーブルを差してください。
4:ACアダプターを接続する
先ほどケーブルを差し込んだところの隣にACアダプターを入れるところがあります。コントローラーに差し込んだらプラグも入れておきましょう。
5:水をトレイに入れる

水道水をトレイつについき500ml入れます。トレイは2個あるので合計1,000mlの水道水を準備してください。

脇に使う方は、脇用ポケットを水で十分に湿らせてから脇用の電極を入れます。
これでダーマドライの準備は完了です!
6:使用部位を設定する

コントローラーはコンセントにつなぐと自然に電源が入ります。パネルのライトがついたら、まずは使用部位の設定をしましょう。
1番左のボタンを押すと、脇、手、足のどこに使うのかを設定できます。
7:電流の強さを設定する
真ん中にある上下のボタンで電流の強さを設定しましょう。目安となる電流は以下の通りです。
- 手…1~15mA
- 足…1~25mA
- 脇…1~8mA
強いほうが効果も高いのですが、けっこうビリビリして痛いので最初は弱めから始めるのをおすすめします。
8:設定が完了したらイオントフォレーシス開始

設定するのは使用部位と電流の強さの2つだけです。設定が終わったら1番右にあるボタンを長押し(3秒)してください。
すると右上に緑色のライトがつきます。このライトがついたら準備完了の合図です。
水をはったトレイに手足を入れたら自然と電流が流れ始めます。脇に使う方は、脇用ポケットを左右の脇に挟むと始まりますよ。
9:時間の設定はしなくてOK
手と足は20分、脇は15分間治療を行います。ただ「6:使用部位を設定する」のところでどこに使うのかを設定したら自動的に時間が設定されるので、こちらで何かいじる必要はありません。
手や足のモードにすれば20分、脇のモードにすれば15分と勝手に機械が設定してくれます。時間がきたら自然と電流がストップするので、こちらもとくに操作は必要ありません。
10:電流の極性交代は自動で行われる
途中で行われる極性交代(電流を流す方向を変えるもの)も自動的に行われるので、とくに何もしなくて大丈夫です。
ただ極性交代されるときは、ちょっとだけビリビリ感が強くなります。
ダーマドライを使うときの注意点

水をひたして手足を入れるだけなので、使い方はとても簡単です。ただ、知っておいてもいいかなという注意点もありますのでご紹介します。
片手だけトレイから出すとビリビリが強くなる
私は両手をダーマドライで治療しているのですが、20分間待つ間に一瞬、手を使いたくなるときがあります。
スマホの通知が来たり、パソコンの操作をしたり、背中をかいたり…
そういうときに片手だけトレイから出すと、もう片方の手に強めのビリビリがきますので注意してください。(脇も同様です)
6mAと高くはない電流で使っていますが、それでもけっこうな強さでした。トレイから手を離すときは片手ではなく両手を同じタイミングで離しましょう。
2分経つと自然に電源が落ちる
ちょっとした所要でトレイから手足を出したり脇のポケットを外したりすると、自動的に電流が止まります。
止まったまま2分が経過すると自動的に治療が終了してしまうので注意してください。またタイマーの数字がまた最初からスタートしてしまいます。
2分以内に再び手足を水の中に戻すか、脇のポケットをつけると治療が再開されます。
治療が終わったらきちんと片付ける
説明書を見ると、治療が終わったらACアダプターをコントローラーから抜き、コンセントからもプラグを抜くようにと書かれていました。
またトレイに水を張ったまま放置しておくとダーマドライの部品が劣化してしまいますので、治療後はすぐに水を捨ててよく拭き取ってください。
ダーマドライの使い方は簡単!

以上がダーマドライの使い方の解説です。
ケーブルの差すほうを間違えさえしなければ、難しいことはありません。コントローラーでの設定も使用部位と電流の強さを決めるだけです。
ちょっと後片付けが面倒だなとは感じますが、イオントフォレーシスをする以上、水の片付けは避けられないのでその都度キレイに保ちましょう。